雪道での運転
雪が降ってきたから明日は電車で通勤。と、複数の通勤手段があればいいですが、なかなかそうはいかないのが現実。
出先で雪が降ってきたり、仕事中に雪が降り始め、帰る時には積雪 ○○cm ということもあります。
スタッドレスタイヤを履いていたり、チェーンを持っていれば良いですが、備えが無いと不安が募るばかりです。
もし不安があったり、チェーンを付けたことが無い場合は、運転しない勇気も必要です。
事故を起こしてからでは遅いですし、人を巻き込んでしまったらもっと大変。
最低限、雪道の運転の仕方は知っておきましょう。
雪道を走る為の心構えと準備
1. 雪道は滑って当たり前。スタッドレスタイヤでもチェーンをタイヤに付けていても滑ります。
ノーマルタイヤよりは、数段良いですが、過信してはいけません。
滑るから、どのように運転したら良いかを知っておくことが大切です。
自分の想定内で走るようにしましょう。
2. チェーンの付け方は練習しておきましょう。
雪の降る中、濡れながらチェーンを付けるのは大変です。
短時間で付けられるようにしておきたいものです。
また、チェーンは消耗品です。
すり減って走行中に切れることもあります。
チェーンのチェックもしておきましょう。
3. チェーンを付ける時は、広く平らな場所で行いましょう。
路肩に止めてチェーンを付けるのは迷惑ですし、危険です。
渋滞のきっかけになるだけで無く、他の車が突っ込んでくることも考えられます。
また、少しでも勾配があると、チェーンを付けている間に車が滑って移動することもあります。
自分の車にひかれたり、ガードレールや建物との間に挟まれる事になりかねません。
4. 車の駆動システムを知っておきましょう。
運転する車は、FFですか?FRですか?
FF : フロントエンジン・フロントドライブの略。
前輪駆動車の事で、前輪にチェーンを付けます。
FR : フロントエンジン・リアドライブの略。
後輪駆動車の事で、後輪にチェーンを付けます。
MR : ミッドシップエンジン・リアドライブの略。
後輪駆動車の事で、後輪にチェーンを付けます。
四駆 : 四輪駆動車の略。
FFベースの車かFRベースの車かでチェーンを付けるタイヤが決まります。
車の取扱説明書で確認しておきましょう。
チェーンを付けるタイヤは、普通 2本です。
FFなのに後輪にチェーンを着けたり、FRなのに前輪にチェーンを付けるのは意味がありません。
他の車が前にチェーンを付けているから自分も前に付けようというのはダメですよ。
スリップして思うように動きません。
5. スタッドレスに履き替える場合は、経年劣化や残りの山の状態を確認しておきましょう。
タイヤ交換をする場合、山の残っているものを前輪にします。
タイヤの回転方向が決まっているものもありますので、ご自身の車のタイヤで確認しましょう。
また、スタッドレスタイヤが性能を発揮するのは 3年とも言われています。
タイヤに含まれる油がだんだん少なくなり、雪をしっかりとらえなくなります。
雪道の走り方
1. 急のつく運転をしてはいけません。急発進・急ハンドル・急ブレーキ。
車が滑る原因となります。
2. スピードを出し過ぎないように走りましょう。
曲がらない・止まらないで、交通事故に繋がります。
「ハンドル切ったのに曲がらなかった。」は、大抵このタイプ。
3. 車間距離を多めに取りましょう。
前で何が起こるか判りません。
急ブレーキや急ハンドルに繋がらないために、車間距離は十分確保しながら走りましょう。
人や自転車、オートバイを追い越す場合も同じように間隔を取って走る事が大切です。
ブレーキを踏んでから止まるまでの制動距離は、いつもより数倍必要です。
路面状況や車のシステム・タイヤの状況等により異なりますが、スタッドレスタイヤ・チェーンを付けていても滑ることを前提に運転しましょう。
4. 坂道途中で止まらない運転をしましょう。
坂道の途中で止まると、次に発進しようとしてもスリップして動けなくなることがあります。
また、車が横を向いてしまったり、下に向かって滑っていくこともありえます。
上り坂の途中で止まりそうならば、坂の手前で待機するのも事もありです。
勾配や周りの状況を見て判断しましょう。
前に車がいなければ、坂の下から上まで一定のスピードで走りましょう。
また、下り坂なら坂の上で待機する事も必要です。
勾配や雪の状態によっても異なりますが、アイスバーンと呼ばれる凍った状態や圧雪された所では、途中で止まることは避けたいところです。
スキーやスノボに行った時は、山道での渋滞も十分考えられます。
停止状態から発進できなくなることもあるので、車間距離を取って止まりましょう。
5. 交差点では、いつもより少し手前で止まりましょう。
曲がりきれない車が突っ込んでくることもあります。
6. 日陰になっている場所では昼間でも凍っている場合があります。
スピードを落として走りましょう。
カーブであれば、カーブに入る前に、減速を終えておきます。
道路に黒光りしているところがあれば、凍っている合図です。
また、圧雪路もとても滑りやすいです。
7. 輪立ちができているところでは、輪立ちを使って走りましょう。
輪立ちを無視して走ると、急にハンドルを取られたり、いきなり車が滑ったりします。
8. 橋や高架橋は、凍りやすいところです。
橋は寒さの影響を受けやすいところです。
昼間は大丈夫でも、夕方から凍り始める事があるので気をつけましょう。
9. 勾配のあるところでの Uターン は危険です。
車が横を向いたまま下まで滑っていくことがあります。
10. エンジンブレーキを効果的に使いましょう。
ブレーキを踏めば車が止まるのは当たり前ですが、ブレーキがロックして氷の上を滑っている状況になることがあります。
スピードの出し過ぎが大きく関係します。
エンジンブレーキを併用し、スピードをコントロールして走りましょう。
アクセルを戻せばスピードが落ちる。
それだけですが、ちょこちょこブレーキを踏むより安定してスピードが落ちますよ。
エンジンブレーキが効かない時は、シフトダウンも併用しますが、ただ無理なシフトダウンは、タイヤがロックしてかえって危険な場合もあります。
低いスピードで練習して慣れておかないとダメですよ。
天候や路面状況を確認しながら余裕をもって運転しましょう
時間と共に変化する天候や路面状況。今の路面状況では、ブレーキを踏む強さはどのくらいか良いか等、その感覚を確認しながら運転しましょう。
いつも走っている道ならば、あのあたりは滑りやすいので気をつけなくては等も判ってくるはずです。
無茶をする必要はありません。
誰でも最初は初心者です。
しっかり準備をして、安全第一で行きましょう。
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